日本南アジア学会

日本語English
南アジア研究関連新着情報

南アジア研究関連新着情報 2016/05/16

5/28 開催 「南アジアにおける仏教と社会」講演会のご案内

<東洋大学東洋学研究所公開講演会のお知らせ>

東洋大学東洋学研究所では、谷地快一研究所長を研究代表者とする研究所プロジェクト「世界の諸地域における仏教の哲学的社会学的研究」が平成27年度より2年間の計画で行われています。このたび、本プロジェクトにおきまして、ガンディーの思想を御専門とされるK.Victor Babu先生より講演いただけることなり、以下のとおり公開講演会を開催する運びとなりました。

日時: 2016年5月28日(土)午後2時より
場所: 東洋大学白山キャンパス 6号館2階 6218教室
*入場無料・予約不要 皆様のご参加をお待ち申しあげます。

お問い合わせ先:東洋大学東洋学研究所(東洋大学白山校舎2号館5階)
        〒112-8606 文京区白山5-28-20
        ℡ 03-3945-7483 fax  03-3945-7483

(講演詳細)
共通テーマ「南アジアにおける仏教と社会」
1.ネパール仏教の過去・現在・未来  講師:山口しのぶ研究員(東洋大学文学部教授)
2.マハトマ・ガンディーの仏教教育と哲学の理念、およびその今日的評価
 “M.K.Gandhi’s Concept of Buddhist Education and Philosophy, and Its Relevance of Contemporary
World”
                        (英語による講演、日本語の解説付き)
               講師: Koppula Victor Babu (アーンドラ大学客員教員)

プログラム
  14:00  開会(開会の辞) 山口しのぶ研究員 講演・質疑応答
  15:15~15:30 休憩
  15:30 コプラ・ビクトール・バブー氏 講演・質疑応答
  17:00 閉会の辞・閉会

  公開講演会終了後、17:30より第1会議室にて懇親会を開催予定です。

講演要旨:
1.「ネパール仏教の過去・現在・未来」 (山口しのぶ)
  ネパール、カトマンドゥ盆地に古くから住むネワール人の間には、インド密教の伝統を受け継ぐネワール仏教が残っている。ネワール仏教には密教儀礼やマンダラなど、現在インドでは見られなくなった宗教的伝統が残されているが、その長い歴史の中でヒンドゥー教など他宗教の影響も受け、ネワール独自の宗教文化を築いてきた。本発表では、このようなネワール仏教の歴史と現状、そして未来のネパール社会における仏教の役割について、儀礼など宗教行為を中心に考察したい。

2.「マハトマ・ガンディーの仏教教育と哲学の理念、およびその今日的評価」 (Koppula Victor Babu)
  本発表ではマハトマ・ガンディーの教育理念について、特に仏教的教育の側面を中心に考察したい。仏教に関わるガンディーの思想は、例えば機械文明に反対するなど現代インドの社会的要求と照らし合わせると明らかに短所や限界を持っている。しかしそのような限界にも関わらず、ガンディーの教育思想はいまだ有用性を持っており、彼の価値教育と結果重視のユニークな見解はインドのみならず現代世界に通用する。本発表では、このようなガンディーの仏教的な教育理念の現代的価値について再検討を加えたい。