南アジア研究関連新着情報 2016/11/23
12/11開催 「バングラデシュにおける災害支援と地域開発の最前線」シンポジウム
東京外国語大学AA研では、12月11日(日)に、以下のように、バングラデシュの災害支援に関するシンポジウムを開催いたします。
みなさまの、奮ってのご参加をお待ち申し上げております。
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「バングラデシュにおける災害支援と地域開発の最前線」シンポジウム
日程 2016年12月11日(日曜日)
時間 15:00~18:30
場所 東京外国語大学AA研3階・マルチメディア会議室(304号)
〒183-8534 東京都府中市朝日町3-11-1 [http://www.aa.tufs.ac.jp/ja/about/access]
<プログラム>
第一部: 災害支援と地域開発の課題
趣旨説明 外川昌彦(東京外大AA研)
池田恵子(静岡大学)
「地方自治体レベルの地域開発計画への災害リスク削減の主流化」
日下部尚徳(東京外国語大学)
「サイクロン常襲地域における被災後の復興課題に関する研究―バングラデシュにおける定性調査をもとにした一考察」
第二部: NGOの活動現場からの報告
大橋正明(聖心女子大学)
藤崎文子(シャプラニール・海外活動グループチーフ)
「全国的災害枠組みとショランコラユニオンの現実-シャプラニールの活動現場から」
コメンテーター
床呂郁哉(東京外大AA研)、玉城毅(奈良県立大学)、高田峰夫(広島修道大学)
<報告の概要>
池田恵子(静岡大学)
「地方自治体レベルの地域開発計画への災害リスク削減の主流化」
「災害リスク削減」(DRR)は、兵庫行動枠組、仙台防災枠組などの基本概念であるにもかかわらず、具体的な実施内容や手法に共通理解がある訳ではなく、またどの程度実践されているのかも把握されていない。本報告は、DRRの概念を再確認した上で、ガジプール市、ガイバンダ県他における調査結果を活用し、バングラデシュのユニオンおよびワードなどの行政単位における災害リスク削減計画の立案過程とその活用状況を紹介する。そして、地域開発にDRRを統合することの成果と課題を整理する。」
日下部尚徳(東京外国語大学)
「サイクロン常襲地域における被災後の復興課題に関する研究―バングラデシュにおける定性調査をもとにした一考察」
「本研究は、バングラデシュのサイクロン常襲地域において、住民が被災後に抱える生活再建課題について、定性的データを収集し、災害高リスク地域での災害復興課題を住民の視座から明らかにする試みである。対象地域は、91年のサイクロンで壊滅的被害が発生したノアカリ県ハティア島の東部沿岸地域である。本調査から、被災者が家屋の復旧のためにNGOやグラミン銀行、親戚から借り入れを行っている事実が明らかになった。返済は長期に渡っており、生活再建上の大きな課題となっていることが予想される。」
大橋正明(聖心女子大学)/藤崎文子(シャプラニール・海外活動グループチーフ)
「全国的災害枠組みとショランコラユニオンの現実-シャプラニールの活動現場から」
「本報告では、初めにダッカの国際機関や欧米の援助機関、大規模NGOが形成する災害支援の枠組みを俯瞰し、2007/2009年のサイクロン被災地でシャプラニールの支援活動の現場となった、バングラデシュ南西部バゲルハット県ショランコラユニオンでの復興支援の現状と課題を検証する。シャプラニールとパートナーNGOの緊急支援から復興の動き、防災に関する初等教育やユニオン防災委員会との関わり、他のローカルNGOの動向を概観し、防災の主流化に向けた包括的な復興支援の課題を明らかにしようとする。」
主催 東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所・基幹研究人類学班「アジア・アフリカにおけるハザードに対処する『在来知』の可能性の探求―人類学におけるミクロ・マクロ系の連関2」
予約不要。みなさまのご参加をお待ち申し上げております。
連絡先 外川昌彦(東京外国語大学AA研、fakir@aa.tufs.ac.jp)
〒183-8534 東京都府中市朝日町3-11-1