日本南アジア学会

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学会関連新着情報

学会関連新着情報 2018/05/13

6月23日開催 日本南アジア学会30周年記念連続シンポジウム 第4回のお知らせ

日本南アジア学会30周年記念連続シンポジウム第四回のお知らせ

「教育からとらえるインドの現在―多様性のなかの平等を考える」

 

下記の要領で、第四回の日本南アジア学会30周年記念シンポジウムを開催いたします。シンポジウムは学会のみならず市民の皆様にも開かれており、どなたでも参加できます。皆様の参加を心よりお待ちしています。

日時:2018年6月23日(土)13:00~16:20
会場: 福岡アジア美術館8Fあじびホール(懇親会17:00~19:00)
   福岡市博多区下川端町3-1 リバレインセンタービル7・8階
      (http://faam.city.fukuoka.lg.jp/home.html)

「趣旨」
  本シンポジウムでは、世界的に教育が一層重要性をもって語られる今日、南アジアの教育を国家による制度の変遷といったマクロレベルと、さまざまな人々の教育への期待や実践といったミクロレベルの両面から検討することで、共有されうる南アジア像の一端を紡ぎだすことを目的とする。
  近年、18億を超える人口を抱え、経済的な発展の著しい地域として注目される南アジアは若年者人口の割合も高く、経済活動人口は安定し経済市場としての可能性も大きい。しかし、経済やジェンダーにおける格差は依然として課題であり、これらの問題は教育においても識字率の社会階層間・カースト間格差や未就学児童割合の男女間格差といった問題として表れている。教育の機会の平等が達成されているとはいえず、また、近年では高学歴者の失業も問題化している。
  他方、草の根の人々の生活世界に目を向けると、都市と異なる農村の暮らしや多様な文化的背景を有する民族、部族、宗教集団に即したオルタナティブな教育の存在が、教育を一元化することの困難と問題を提示している。格差とは、ダイバーシティとは何なのかという問いをもたらす南アジアの教育に関する現状は、植民地化という歴史とグローバル化という現象の視座を抜きに語ることはできない。教育における格差是正と多様性の実現の試みを考える上で、南アジアはふさわしいフィールドであるといえよう。
  人々の期待が渦巻く教育というアリーナをさまざまな主体に着目して検討することで、今日の南アジアのダイナミズムを感じながらその共通理解を試みるシンポジウムとしたい。
  文化的多元性を越えて経済成長を遂げるインド。このインド世界を理解するために「教育」が果たしてきた役割と達成、可能性と課題を多角的に探る。

「プログラムと報告者・報告題目」
12:30分 開場
13:00~13:10 挨拶と趣旨説明 石上悦朗(福岡大学)、喜多村百合(筑紫女学園大学)、針塚瑞樹(別府大学)
13:10~13:30 弘中和彦(九州大学名誉教授)「私のインド教育研究」
13:30~13:50 佐々木宏(広島大学)「教育の不平等の現在―高等教育の『大衆化』と貧困家族の若者たち」
13:50~14:10 針塚瑞樹(別府大学)「『学校外の子どもたち』を対象とした教育の変遷」
14:10~14:20 休憩(質問票の回収)
「インドの農村部に住む市井の人々」三井昌志(写真家)撮影のスライド上映
14:20~14:40 和田一哉(金沢大学)「経済発展、教育、女性のエンパワーメント」
14:40~15:00 古田弘子(熊本大学)「障害のある子どもの教育―インクルーシブ教育、障害女児に着目して」
15:00~15:10 休憩(質問票の回収)
15:10~15:30 押川文子(京都大学名誉教授)コメント
15:30~16:00 パネル討論
16:00~16:15 「インド舞踊(バラタナーティアム)上演」福永美雪
16:15~16:20 閉会の挨拶 喜多村百合

問い合わせ先:喜多村百合(筑紫女学園大学)yurikitm@chikushi-u..ac.jp