学会関連新着情報 2018/06/20
7月7日開催 第77回日本南アジア学会月例懇話会開催
第77回日本南アジア学会月例懇話会の開催をお知らせいたします。
今回の月例懇話会は報告者に岡本優加子さんを、そして コメンテーター 木村真希子さんをお迎えして開催いたします。
本会は予約不要で、どなたでも参加自由です。みなさまのご参加をお待ち申し上げます。
以下、会の詳細です。
日時:7月7日(土)16:00-18:00
会場:東京大学(本郷キャンパス)東洋文化研究所 (部屋は調整中)
発表者:岡本優加子(東京大学大学院総合文化研究科博士課程)
発表題目:「暴動に関する記憶とアイデンティティー~1984年デリー暴動後のシク・コミュニティーを事例に~」
1984年にデリーで発生したシク教徒に対する虐殺(デリー暴動)では、数千人規模の犠牲者が出たとされるが、現在まで被害者側が求める十分な真実の追求および適切な加害者処罰、補償が行われていない。その主たる原因は、当時の政府が暴徒側に加担していた、あるいは政府自体がシク教徒と対立して暴動を仕組んだ張本人であったためと言われており、2002年にグジャラートで発生したムスリムに対する大規模暴力と同様、典型的なコミュナル暴動の一つと言える。
当発表では、発生から30年以上が経過した現在において、デリー暴動の記憶がシク教徒たちのなかでどのように語られているのか、2012年および2015年~2017年のあいだに断続的に行った現地調査をもとに報告する。犠牲者追悼の式典での言説と被害者家族へのインタビュー調査を分析することで、彼らの視点から捉えた暴動の構図や暴動後のコミュニティーのあり方を明らかにすることが当発表の目的である。
コメンテーター:木村真希子(津田塾大学学芸学部准教授)
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お問い合わせは、幹事の澤田 akisawadajp [at] gmail.com までどうぞ。([at]を@に変更ください)。