和文雑誌『南アジア研究』(ISSN) 0915-5643
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第35号(2023年)
論文
- 恥じらいのゆくえ―現代パキスタン農村部におけるパルダ実践の変化に着目して―
賀川 恵理香
公開日: 2024/05/07
p.6-61 本文PDF[3.6MB]
パルダとは、南アジア地域に広く存在する女性隔離の制度であり、その実践として身体的に居住空間を分離することと、女性が衣類を用いて顔や身体を隠すことの二つの側面が存在する。先行研究において、社会経済状況の変化に伴ってパルダの実践方法は変化するものとされてきた。本研究の調査対象地域であるパキスタン・パンジャーブ州J 村においては、パルダの実践方法としての女性の被服の方法が、グーンガトと呼ばれる顔全体を隠す方法から、ナカーブと呼ばれる鼻から下を覆う方法へと変化した。J 村の年配女性たちはこの変化を女性たちが恥(sharm)を感じなくなった結果であると述べる。では、J 村におけるこうした装いの方法の変化は、どのような背景のもと生じたのであろうか。そして、「目を隠す」方法から、「目を見せる」方法へと顔覆いの方法が変化したことは何を意味するのであろうか。本稿においては、現代パキスタン農村部におけるパルダの実践方法の変遷を明らかにするとともに、その背景と意味を考察する。
研究ノート
- ネパールのベンガル語写本―ボル・チョンディダシュとヴィディヤー・スンダラを中心に―
北田 信
公開日: 2024/05/07
p.62-74 本文PDF[1.3MB]
ネパール(カトマンドゥ盆地)には中期ベンガル語で書かれた演劇写本や歌 詞集写本が多く存在する。これらは中世マッラ王朝の宮廷や寺院で上演された ものであるが、その中に、中期ベンガル語最初期の詩人ボル・チョンディダ シュのクリシュナ歌詞や、好色冒険物語「ヴィディヤー姫とスンダラ王子」の 最初のバージョンとされるベンガル・ゴウル王朝の宮廷詩人シュリーダラの作 品が含まれていることが判明した。したがって、ネパールに伝わるベンガル語 戯曲・歌詞写本群は、従来考えられていたようなベンガル文学の亜流・傍流な どではなく、むしろ主流の初期の形を保存していると考えられることを論じた。
研究動向
- インド仏教僧院をめぐる近年の研究動向について
久間 泰賢
公開日: 2024/05/07
p.75-83 本文PDF[1.2MB]
書評論文
- 杉江あい『カースト再考―バングラデシュのヒンドゥーとムスリム―』
石井 溥
公開日: 2024/05/07
p.84-91 本文PDF[1.1MB] - 上杉妙子『越境兵士の政治人類学―英国陸軍グルカ兵の軍務と市民権―』
田中 雅一
公開日: 2024/05/07
p.92-99 本文PDF[1.1MB]
書評
- 外川昌彦『岡倉天心とインド―「アジアは一つ」が生まれるまで―』
臼田 雅之
公開日: 2024/05/07
p.100-106 本文PDF[1.1MB] - 藤井正人・手嶋英貴編『ブラフマニズムとヒンドゥイズム1―古代・中世インドの社会と思想』
高島 淳
公開日: 2024/05/07
p.107-113 本文PDF[1.1MB] - 藤井正人・手嶋英貴編『ブラフマニズムとヒンドゥイズム2―古代・中世インドの宗教と実践』
虫賀 幹華
公開日: 2024/05/07
p.114-119 本文PDF[1.1MB] - 田中鉄也『揺り動かされるヒンドゥー寺院―現代インドの世俗主義、サティー女神、寺院の公益性』
前島 訓子
公開日: 2024/05/07
p.120-126 本文PDF[1.1MB] - 濱谷真理子『出家と世俗のあいだを生きる―インド女性「家住行者」の民族誌』
川村 楓子
公開日: 2024/05/07
p.127-131 本文PDF[1.1MB]
学会近況
- 日本南アジア学会第36回全国大会プログラム
公開日: 2024/05/07
p.132-144 本文PDF[1.2MB] - 南アジアにおける戦争と平和
佐藤 隆広, 浅野 宜之, 間永 次郎, 加藤 篤史, 栗田 真広, 田中 雅一
公開日: 2024/05/07
p.145-153 本文PDF[1.2MB] - 英領インドにおける女性雑誌文化と女子教育
小松 久恵, 山根 聡, 井坂 理穂, Rucha Brahmbhatt, 飯田 玲子, 粟屋 利江
公開日: 2024/05/07
p.154-161 本文PDF[1.2MB] - タミルナード州農村部における土地所有構造の変動―電子化された土地台帳の分析―
杉本 大三, 坂田 大輔, 池島 祥文, 宇佐美 好文, Tapas S. Modak, Sethu C. A., 金子 治平
公開日: 2024/05/07
p.162-168 本文PDF[1.2MB] - ネパールの人々の移住経験―彼/彼女らは何を「選択」しているのか?―
森本 泉, 藤倉 康子, Tina Shrestha, 田中 雅子, 佐藤 斉華
公開日: 2024/05/07
p.169-175 本文PDF[1.2MB] - 新型コロナウイルスと南アジア
三輪 博樹
公開日: 2024/05/07
p.176-181 本文PDF[1.2MB]
編集後記
- 編集後記
萬宮 健策
公開日: 2024/05/07
p.182 本文PDF[0.9MB]
第34号(2022年)
論文
特集 「南アジア地域研究プロジェクト(INDAS-South Asia)」を締めくくる
- 特集序論
藤田 幸一
公開日: 2023/08/10
p.6-8 本文PDF[1.1MB] - INDAS-South Asia 拠点報告 京都大学拠点(KINDAS)
藤倉 達郎
公開日: 2023/08/10
p.9-13 本文PDF[1.1MB] - INDAS-South Asia 拠点報告 国立民族学博物館拠点(MINDAS)
三尾 稔
公開日: 2023/08/10
p.14-18 本文PDF[1.1MB] - INDAS-South Asia 拠点報告 東京大学拠点(TINDAS)
田辺 明生
公開日: 2023/08/10
p.19-24 本文PDF[1.1MB] - INDAS-South Asia 拠点報告 広島大学拠点(HINDAS)
友澤 和夫
公開日: 2023/08/10
p.25-29 本文PDF[1.1MB] - INDAS-South Asia 拠点報告 東京外国語大学拠点(FINDAS)
粟屋 利江
公開日: 2023/08/10
p.30-34 本文PDF[1.1MB] - INDAS-South Asia 拠点報告 龍谷大学拠点(RINDAS)
嵩 満也
公開日: 2023/08/10
p.34-39 本文PDF[1.1MB] - スペシャル・セッション「南アジア地域研究の課題・方法・展望―人類学者と経済学者の対話」
第1部:報告 司会:伊東 さなえ 報告:田辺 明生、藤田 幸一
公開日: 2023/08/10
p.40-70 本文PDF[1.2MB] - スペシャル・セッション「南アジア地域研究の課題・方法・展望―人類学者と経済学者の対話」
第2部:討論 司会:伊東 さなえ 討論者:小茄子川 歩、杉江 あい、田辺 明生、藤田 幸一
公開日: 2023/08/10
p.71-103 本文PDF[1.2MB]
書評
- 杉本良男『仏教モダニズムの遺産―アナガーリカ・ダルマパーラとナショナリズム―』
川島 耕司
公開日: 2023/08/10
p.104-108 本文PDF[1.1MB] - 馬場紀寿『仏教の正統と異端―パーリ・コスモポリスの形成―』
林 隆嗣
公開日: 2023/08/10
p.109-114 本文PDF[1.0MB] - 池亀彩『インド残酷物語―世界一たくましい民―』
田中 鉄也
公開日: 2023/08/10
p.115-120 本文PDF[1.0MB] - 篠田隆『インドにおける牛経済と牧畜カースト―グジャラート州牧畜カーストの新たな挑戦―』
下門 直人
公開日: 2023/08/10
p.121-126 本文PDF[1.0MB] - 岡部純一『行政記録と統計制度の理論―インド統計改革の最前線から―』
坂田 大輔
公開日: 2023/08/10
p.127-132 本文PDF[1.1MB] - 中村友香『病いの会話―ネパールで糖尿病を共に生きる―』
松尾 瑞穂
公開日: 2023/08/10
p.133-138 本文PDF[1.1MB] - 木村真希子『終わりなき暴力とエスニック紛争―インド北東部の国内避難民―』
中谷 哲弥
公開日: 2023/08/10
p.139-144 本文PDF[1.0MB] - 小川道大『帝国後のインド―近世的発展の中の植民地化―』
足立 享祐
公開日: 2023/08/10
p.145-150 本文PDF[1.1MB]
学会近況
- 日本南アジア学会第34回全国大会 体制移行期のブータンにおける、君主制、宗教、開発の相互関係
宮本 万里
公開日: 2023/08/10
p.151-159 本文PDF[1.2MB] - 日本南アジア学会第35回全国大会
公開日: 2023/08/10
p.160-167 本文PDF[1.1MB] - ウクライナ戦争とインド
伊豆山 真理, 溜 和敏
公開日: 2023/08/10
p.168-174 本文PDF[1.1MB]
第33号(2021年)
論文
- 「移動民」をめぐる範疇化と応答
中野 歩美
公開日: 2022/05/03
p.6-36 本文PDF[1215K]抄録
インドでは2000年代以降、英国植民地期に「クリミナル・トライブ」や「ジプシー・カースト」と見なされてきた人びと(DNT)への留保枠をめぐる議論が活発化している。本稿はラージャスターン州西部のジョーギーを事例として、「DNT」という上からの範疇化が人びとにもたらした影響とそれに対する彼らの応答を検討する。そこでは、植民地期以来の「カースト」という矛盾を孕んだ範疇化の上に上塗りされた「DNT」の範疇化が、NGO という新たな政治的アクターを介して実体化されていることが明らかとなる。他方でジョーギーたち自身は、能動的とも受動的ともいえない曖昧さや、非政治的な動機を含みこんだまま活動の参加者となっていることが示される。本稿ではこれを、ジョーギーたちに投射されてきた様々な上からの範疇化が、彼らを焦点化することなくいくつも重なり合い、その複数のズレの上を生きる彼らの応答的な行為実践として読み解く。
研究ノート
- 包含的ヒンドゥー・ナショナリズムとそれが生み出すネットワーク
丹羽 充
公開日: 2022/05/03
p.37-64 本文PDF[1213K]抄録
今日のネパールでは、世俗主義国家化への反発として、ヒンドゥー・ナショナリストの活動が顕在化するようになっている。本稿では、数あるヒンドゥー・ナショナリスト団体の中でも圧倒的に長い歴史と歴代の国王との関係を有する世界ヒンドゥー連盟に着目する。具体的には、世界ヒンドゥー連盟が2016年に開催した国際ヒンドゥー大会議の記念書籍たる『ダルマ』を主たる資料として、それが打ち出すのが「包含的ヒンドゥー・ナショナリズム」であることを示す。その上で本稿の続く部分では、それに対する多様な応答について主に聞き取り調査の結果に基づいて検討する。世界ヒンドゥー連盟の主張は、しばしば、そもそも関心を抱かれなかったり、抱かれたとしてもの厳しい批判の対象とされたりする。それでも世界ヒンドゥー連盟は、ヒンドゥー教徒以外の賛同者をたしかに獲得しており、宗教をまたいだネットワークを形成し始めていること示す。
書評論文
- 古川不可知著『「シェルパ」と道の人類学』
山本 達也
公開日: 2022/05/03
p.65-72 本文PDF[1038K]
書評
- 梶原三恵子『古代インドの入門儀礼』
土山 泰弘
公開日: 2022/05/03
p.73-78 本文PDF[1052K] - 堀本武功・村山真弓・三輪博樹編『これからのインド』
絵所 秀紀
公開日: 2022/05/03
p.79-84 本文PDF[1043K] - 上羽陽子・金谷美和編『躍動するインド世界の布』
中谷 純江
公開日: 2022/05/03
p.85-89 本文PDF[997K] - 長岡慶『病いと薬のコスモロジー』
小西 賢吾
公開日: 2022/05/03
p.90-95 本文PDF[1033K] - 松川恭子・寺田孝編『世界を環流する〈インド〉』
井上 春緒
公開日: 2022/05/03
p.96-101 本文PDF[998K] - 田中雅一・石井美保・山本達也編『インド・剥き出しの世界』
小西 公大
公開日: 2022/05/03
p.102-108 本文PDF[1090K]
学会近況
- 日本南アジア学会第33回全国大会プログラム
公開日: 2022/05/03
p.109-118 本文PDF[1088K] - 南アジア前近代史の長期的展開をめぐって:
三田 昌彦, 小茄子川 歩
公開日: 2022/05/03
p.119-125 本文PDF[1080K] - The Impact of the Battles of Kohima and Imphal on Nagaland and Manipur :
木村 真希子
公開日: 2022/05/03
p.126-130 本文PDF[1075K] - 日本南アジア学会第34回全国大会プログラム
公開日: 2022/05/03
p.131-139 本文PDF[1075K] - 生活空間と帰属コミュニティ
内川 秀二, 湊 一樹, 油井 美春, 中村 沙絵, 菅野 美佐子, 大橋 正明
公開日: 2022/05/03
p.140-146 本文PDF[1080K] - バングラデシュにおけるホスト・コミュニティとロヒンギャ難民の平和的共存は可能か?
公開日: 2022/05/03
p.147-152 本文PDF[1078K]
編集後記
- 編集後記
杉本 大三
公開日: 2022/05/03
p.153 本文PDF[856K]
第32号(2020年)
研究ノート
- アッサム州における近年の農業変容と地域社会
浅田 晴久
公開日: 2021/11/13
p.6-34 本文PDF[2247K]抄録
本稿は、アッサム州で進行しつつある農業の変容について、在来ヒンドゥー教徒村落でみられる耕地利用の転換を切り口にして、その一端を明らかにするものである。調査村では、生産性の低迷、配給米の支給、不安定な天候、労働力の不足などが原因となり、稲作以外の用途に転換される耕地が出現している。稲作が行なわれなくなった耕地は、その大きさや立地環境によって林地か養魚池のいずれかの用途として利用されるが、造成コストがほとんどかからず、すぐに現金収入が見込める養魚池への転換を選択する村人が多くなっている。ヒンドゥー教徒の村人が直接魚を捕獲して販売することは宗教的な理由から忌避されるため、養殖魚の販売ビジネスは周辺村落に居住するムスリムが担っている。草の根レベルでヒンドゥーとムスリムが互いに協力し合うことで、農業の多様化が進行しており、両コミュニティの関係について、経済的な側面から見ると、従来考えられてきたものとは異なる関係性がみられる。 - スィック教創始者グルー・ナーナクの肖像画の成立と展開
池田 篤史
公開日: 2021/11/13
p.35-73 本文PDF[5925K]抄録
今日、グルー・ナーナクの単独肖像画はスィック教徒の間で非常に人気があり、頻繁に家屋や寺院の壁に掛けられている。本稿は英領植民地期にもたらされた壁に掛ける肖像画がスィック教徒のアイデンティティに与えた影響を明らかにする。1849年にパンジャーブ地方がイギリス領に編入されたあと、民族や宗教を横断して中間層が形成され、その中から生まれた知識人たちは「スィング・サバー運動」と呼ばれる宗教改革運動やナショナリズムの担い手となった。都市中間層は植民者であるイギリス人と並んで、スィック教徒の王侯貴族の没落した後の主要な芸術の庇護者となった。彼らは西洋式の教育を受けており、西洋文化の受容に積極的であったため、グルー・ナーナクの肖像画を壁に掛けるようになったとみられる。壁にかけるグルー・ナーナクの肖像画は、スィック教の独自性を象徴する四分の三面観や、ヒンドゥー教の神像を思わせる正面観で描かれたため、様々な派閥に属していたスィック教徒たちを社会的に包摂する役割を担っていたと考えられる。
書評論文
- 中谷哲弥著『インド・パキスタン分離独立と難民』
臼田 雅之
公開日: 2021/11/13
p.74-81 本文PDF[1044K] - 松岡佐知著『南インドに生きる医療』
内山田 康
公開日: 2021/11/13
p.82-92 本文PDF[1095K] - 中野歩美著『砂漠のノマド』
田中 雅一
公開日: 2021/11/13
p.93-99 本文PDF[1080K] - 古賀万由里著『南インドの芸能的儀礼をめぐる民族誌』
竹村 嘉晃
公開日: 2021/11/13
p.100-106 本文PDF[1083K]
書評
- 間永次郎著『ガーンディーの性とナショナリズム』
松尾 瑞穂
公開日: 2021/11/13
p.107-113 本文PDF[1082K] - 佐藤創著『試される正義の秤』
孝忠 延夫
公開日: 2021/11/13
p.114-119 本文PDF[1079K] - 伊藤融著『新興大国インドの行動原理』
伊豆山 真理
公開日: 2021/11/13
p.120-126 本文PDF[1162K] - 田口陽子著『市民社会と政治社会のあいだ』
油井 美春
公開日: 2021/11/13
p.127-132 本文PDF[1040K] - 木村雅昭著『大英帝国の盛衰』
稲垣 春樹
公開日: 2021/11/13
p.133-137 本文PDF[1036K]
学会近況
- 日本南アジア学会第32回全国大会プログラム
公開日: 2021/11/13
p.138-146 本文PDF[1109K] - インドで中心と周縁を問い直す
鈴木 正崇
公開日: 2021/11/13
p.147-153 本文PDF[1099K] - 越境するジェンダー暴力
田中 雅一
公開日: 2021/11/13
p.154-159 本文PDF[1100K] - インドの労働と工業化、経済成長
二階堂 有子, Vikas Rawal, Jesim Pais, Mandira Sharma
公開日: 2021/11/13
p.160-166 本文PDF[1102K] - ―南アジア都市部における少数民族の若者のアイデンティティポリティクス―
南出 和余, 太田 哲, 山本 達也, Mahmudul H. Sumon
公開日: 2021/11/13
p.167-171 本文PDF[1094K] - ブータンにおける言語・教育とそれらを取り巻くメディア環境に係る問題群
西田 文信, 平山 雄大, 藤原 整
公開日: 2021/11/13
p.172-177 本文PDF[1097K]
編集後記
- 編集後記
中谷 純江
公開日: 2021/11/13
p.178 本文PDF[920K]
第31号(2019年)
論文
- バングラデシュにおける近年の土地貸借市場の拡大
藤田 幸一
公開日: 2021/09/10
p.6-46 本文PDF[2817K]抄録
順調な経済成長を遂げてきたバングラデシュでは、農村住民にとって有利な非農業就業機会が確実に増え、労働市場が逼迫し、実質賃金の高騰が農業にも及んでいる。こうした中、従来あまり目立たなかった土地貸借市場の拡大が起こっている。本稿は、ボグラ県とタンガイル県の2つの調査村の1992年と2009年の全世帯データに基づき、土地貸借市場の拡大を確認し、その実態を明らかにし、さらに拡大をもたらした要因分析を行う。土地貸借市場の拡大が、2つの村で異なる形で起こっているにもかかわらず、伝統的富農層の大規模直接経営からの撤退、土地なしや零細土地所有世帯による小作の増加など、共通する現象が確認された。土地貸借市場の拡大は、労働者の雇用経費の高騰により、伝統的富農経営が成り立たなくなりつつあること、ビジネス、給与所得職、海外出稼ぎ等の有利な非農業就業機会が拡大していること、農業機械化による賃耕市場の発展など機能的土地なし層の小作経営を可能にする条件が整ってきたことなどが、その背景要因として重要であること、などが明らかになった。 - ヒンドゥー教徒相続(改正)法とインド女性の教育
山本 明日香
公開日: 2021/09/10
p.47-85 本文PDF[1469K]抄録
本稿は、1970年代から1990年代のインドにおける、1956年ヒンドゥー教徒相 続法の州別改正・新法制定と女性の教育水準との関係を検証している。改正に より女性に不動産など合同家族財産の相続権が与えられ、性別における不平等 が是正されたことで、物的資本や人的資本に関する「相続」の枠組みが変化し たと考えられる。本稿では、女性の教育水準の向上を人的資本投資の増加と捉 えたうえで、相続法改正と教育水準にいかなる関係が存在するのかを4 期間の 全国家族健康調査データにより検証した。分析では、改正州の土地所有世帯に 居住しているヒンドゥー教徒の世帯主の娘は、そうでない女性と比較すると有 意に教育年数が長く、新聞・雑誌を読む習慣があるという先行研究を拡張する 結果が得られた。ヒンドゥー教徒相続法の対象外であるイスラーム教徒やキリ スト教徒のデータを活用して、宗教以外の条件が同じプラセボを作成し、結果 の頑健性の確認に使用したが、有意な教育水準の向上は認められなかった。 - 「開発をともに進める」国民の形成
石内 良季
公開日: 2021/09/10
p.85-117 本文PDF[1913K]抄録
ブータン国王は、時に「人民の王」や「菩薩王」と呼ばれ、人々に尊敬と敬愛の念を抱かれている。一方、国民総幸福量や「上からの民主化」など、ブータン国王の影響が著しく反映されるブータン社会において、王制がブータンにおける国民形成と結び付けて語られることはこれまでほとんどなかった。そこで本稿では、1967年から2000年までの間に発刊されたKuensel 社の英字新聞を用い、ブータン国王による地方行幸の目的とその機能の分析を通じて、国民形成への影響を明らかにした。国王はブータン各地を行幸し、スピーチの実施や人々と直接触れあう中で、開発への参加と協力を繰り替えし主張してきた。そのうえで国王による地方行幸は、開発計画と密接に結びつき、南部問題といった社会状況の変化の中で、「開発をともに進める」という国民が共有すべき属性が定義づけられ、強化されていく場として機能したと考えられる。
書評論文
- 中屋敷千尋著『つながりを生きる』
古川 不可知
公開日: 2021/09/10
p.118-126 本文PDF[1107K] - 志賀美和子著『近代インドのエリートと民衆』
小嶋 常喜
公開日: 2021/09/10
p.127-134 本文PDF[1187K] - 油井美春著『現代インドにおける暴動予防の政策研究』
中溝 和弥
公開日: 2021/09/10
p.135-141 本文PDF[1183K]
書評
- 粟屋利江・井上貴子(編)『インド ジェンダー研究ハンドブック』
竹中 千春
公開日: 2021/09/10
p.142-146 本文PDF[1053K] - 上池あつ子著『模倣と革新のインド製薬産業史』
佐藤 創
公開日: 2021/09/10
p.147-152 本文PDF[1098K] - 栗田真広著『核のリスクと地域紛争』
溜 和敏
公開日: 2021/09/10
p.153-158 本文PDF[1086K] - 茶谷智之著『依存からひろがる人生機会』
南出 和余
公開日: 2021/09/10
p.159-164 本文PDF[1057K] - 石坂晋哉・宇根義己・舟橋健太(編)『ようこそ南アジア世界へ』
小西 公大
公開日: 2021/09/10
p.165-170 本文PDF[1138K] - 小尾淳著『近現代南インドのバラモンと賛歌』
北田 信
公開日: 2021/09/10
p.171-175 本文PDF[1099K]
リジョインダー
- 間永次郎氏の疑問に応える
三原 芳秋
公開日: 2021/09/10
p.176-182 本文PDF[1162K]
学会近況
- 日本南アジア学会第31回全国大会プログラム
公開日: 2021/09/10
p.183-189 本文PDF[1155K] - 感じかた、存在のしかた
中村 沙絵, Udeni M. H. Appuhamilage, 飯田 玲子, 梅村 絢美
公開日: 2021/09/10
p.190-195 本文PDF[1141K] - 連結性万能薬
Edward Boyle
公開日: 2021/09/10
p.196-200 本文PDF[1137K] - フィクションとしての親族
田口 陽子, Anindita Majumdar, 中屋敷 千尋, 常田 夕美子
公開日: 2021/09/10
p.201-207 本文PDF[1140K]
研究集会
- 第52回南アジア研究集会の報告
田中 雅一
公開日: 2021/09/10
p.208-215 本文PDF[1460K] - シンポジウム「インドファッションの世界」
金谷 美和
公開日: 2021/09/10
p.216-220 本文PDF[966K]
編集後記
- 編集後記
中谷 純江
公開日: 2021/09/10
p.221 本文PDF[917K]
『南アジア研究』投稿規定
- 『南アジア研究』は、南アジア諸地域に関する人文・社会科学および関連領域の論文、研究ノート、研究動向、資料紹介、書評・書評論文、新刊紹介などを掲載する。
- 『南アジア研究』には、日本南アジア学会会員、および編集委員会の依頼を受けた者が投稿できる。
- 本誌への投稿論文等は未発表のものに限る。また、他誌に投稿中の論文等の本誌への投稿は認めない。
- 投稿は、日本南アジア学会編集委員会が常時受け付ける。
- 本誌の記事は、原則として査読の対象となる。原稿は、査読を経た後、編集委員会の責任において採否を決定する。
- 編集委員会は投稿原稿を受け付けた後、原則として3か月程度を目途に査読結果を通知する。
- 原稿作成にあたっては、「『南アジア研究』執筆要領」に従うこととする。
- 図版や手書き原稿などで、作成に経費がかかる場合には、作成実費を申し受けることがある。
- 著者校正は原則として1回とする。
- 投稿料は支払われない。但し、執筆者には本誌2 部が無料で提供される。
- 本誌に掲載された原稿の著作権は、日本南アジア学会に属するものとする。他所で当該論文等を転載、翻訳などする場合は、日本南アジア学会の許諾が必要である。『南アジア研究』に掲載された論文等は、日本南アジア学会ないしは学会から許可された団体が全文データベース化し、電子ジャーナルとして公開するので、あらかじめ了承されたい。
(2016年1月15日常務理事会により改訂承認)
原稿送付および連絡先:
日本南アジア学会和文雑誌編集委員会
E-mail: jasas.wabun@gmail.com
『南アジア研究』執筆要領
- 使用言語は日本語とする。
- 投稿原稿には、「論文」、「研究ノート」、「研究動向」、「書評論文」、「特集序論」、「リジョインダー」、「書評」の区分がある。この投稿区分についての詳細な説明は、本要領の付録に示す通りとする。
- 「論文」、「研究ノート」については、別に定める査読規定に基づいて査読を行い、編集委員会で審議の上、掲載を決定する。「研究動向」、「書評論文」については、編集委員会で査読を行い、審議により掲載を決定する。「リジョインダー」、「書評」については、査読は行わず、編集委員会での審議により掲載を決定する。
- 学会内での学術的議論の活性化のため、特集の枠を設ける。特集を構成する諸原稿は、「特集序論」につづき、「論文」もしくは「研究ノート」に匹敵する原稿とする。特集の原稿については、編集委員会が個々の原稿について査読を行い、特集全体の掲載可否を審議の上、判断する。
- 原稿の表紙に、「論文」、「研究ノート」、「研究動向」、「特集序論」、「書評論文」、「リジョインダー」、「書評」などの区別を明記する。ただし、区分に関する最終判断は編集委員会が行なう。
- 原稿は、ソフト名を明記し、原則としてデジタルファイルをメールに添付して編集委員会宛に送付する。
- 原稿は、A4サイズとし、横書きで、本文・註ともに、1頁40文字×30行(原稿用紙3枚に相当)とする。
- 「論文」、「研究ノート」には、日本語要旨(400字以内)、英語要旨(250ワード程度)及び英語タイトルを添付する。なお、英語については、必ずネイティヴによる校閲を受けたものを投稿すること。
- 「論文」、「研究ノート」の場合は、執筆者紹介と題した別紙に、表題、執筆者氏名(ふりがな付き)、所属を日本語と英語の両言語で記す。加えて、専攻分野、代表的著書または論文2点、キーワード5つ程度を記す。「論文」、「研究ノート」以外の場合は、文末に、執筆者氏名(ふりがな付き)、所属を記す。なお、すべての執筆者は連絡先(住所、電話、メールアドレス)を必ず記すこと。
- 図表、写真、地図などは本文中に埋め込まず、別ファイルを作成して提出する。それぞれに通し番号を付け、必要な場合には表題を付ける。それぞれの挿入場所を、本文の右側欄外に指定する。
- 統計的なグラフの場合、元データが必要となる場合があるので、エクセルで作成し、ワードを使用しないこと。イメージ通りの図表が作成できなかった場合には、該当箇所を明示の上、その旨明記すること。
- 写真は画像処理をせず、撮影時のデータをそのまま送付すること。
- 地図は版下として使用可能な鮮明なデータを用意し、そのコピー上に地名等の必要項目を記すこと。地名等はテキスト・データを別に用意し、地図の作成意図を明記すること。
- 論文等の副題は ― ―(ダッシュ)でくくる。
- 本文の冒頭から、節はアラビア数字の通し番号(1、2・・・)、その下の項は 1-1 1-2・・・のように表記する。
- 原語表記のために、ダイアクリティカル・マーク(補助記号)を使うことができる。文字化け防止のために、原則としてWindows 等に標準搭載されているUnicodeの文字集合内の補助記号付ローマ字(ラテン拡張Aとラテン拡張追加)を使用し、それ以外の場合にはその旨明記する。
- 改行後の行頭には全角スペースを入れて、一文字分下げる。最初の行の字下げのために、ワープロソフトのインデント機能を用いないこと。
- 引用文献・参照文献は、原則として本文中の該当個所に角括弧を付して入れる。角括弧内は、下記の(例)に従って簡略に記し、詳細は末尾の参照文献表に示す。(例)[Dumont 1966: 156]
- 註は後註とし、通し番号をつける。本文中の註は字肩に上付きで、1、2・・・のように記す。ワードの脚注機能を使用することができる。
- 引用文献、参照文献の詳細は、稿末に置く参照文献表に、著者の姓名に従って、アルファベット順に並べる。表記方法は、下記の(例)による。日本語文献に関しては、刊行地を略しても良い。とくに欧文文献の表記では、データの記載順、,(カンマ)、:(コロン)、.(ピリオド)等の使用法、以上の記号の後の半角スペース等の基本的な事項に十分に注意して、文献表を作成する。(例)
単行本
深沢宏、1972、『インド社会経済史研究』、東洋経済新報社。
Wiser, William H., 1936, The Hindu Jajmani System: A Socio-economic System Interrelating Members of a Hindu Village Community in Services, Lucknow: Lucknow Publishing House.雑誌掲載論文
松井透、1967、「19世紀インド経済史研究の方法論的検討─M・D・モリスの所説をめぐって─」、『アジア研究』、13-4、27-36頁。
Jha, D. N., 1989,“Early Indian Feudal Formation,” Journal of the Japanese Association for South Asian Studies, 1, pp. 1-21.論文集掲載論文
玉城康四郎、1963、「近代哲学とアートマン思想」、中村元(編)『自我と無我』、平楽寺書店、617-719頁。
Chaudhuri, B. B., 1984,“Rural Power Structure and Agricultural Productivity in Eastern India, 1757-1947, ”in Meghnad Desai, Susanne Hoeber Rudolph and Ashok Rudra (eds.), Agrarian Power and Agricultural Productivity in South Asia, Delhi: Oxford University Press, pp. 100-170. - 書評、書評論文などの場合には、著者名(フルネーム)、書名(副題、シリーズ名、巻数なども含めて)、刊行地、出版社、ページ数、定価、ISBN番号などを記す。(例)
絵所秀紀・山崎幸治(編著)『アマルティア・センの世界─経済学と開発研究の架橋─』、京都:晃洋書房、2004年、vi+247頁、2,500円、ISBN4-7710-1489-2。
The Economic History of India, 1857-1947, by Tirthankar Roy. New Delhi: Oxford University Press, 2000. xviii+318 pp. Rs. 395 (hardcover). ISBN019 565154 5. - 欧文の表記には半角のみを使用し、全角表記(日本語)を併用しない。特に空白の使用に留意する。電子ジャーナルでは半角と全角を混合すると欧文文献の検索が不可能となるので注意すること。
- 同じ著者の複数の文献を挙げる場合、2冊目以降の著者名を――とせず、再度著者名を記す。電子ジャーナルで――を使用すると2冊目以降が検索できなくなるので注意すること。
- 他の言語で既に発表したものと内容が重なる場合は、註でその旨明記する。
- 以上の執筆要領が守られていない場合には、投稿原稿を受理しないことがある。
(2021年7月28日常務理事会により改訂承認)
特徴と分量 |
内容 |
査読 | |
論文 | 独創性、新規性 400字詰原稿用紙75枚以内 |
南アジア地域研究における、何らかの独創的知見を表現する論文。独自の新規性のある知見(データ、方法、理論のいずれか)が、分厚い裏付けによって堅固なものとなっていること。論文の中心的主張が批判に耐えうる強さをもっていること。 |
有 |
研究ノート | 進取性、萌芽性 400字詰原稿用紙75枚以内 |
南アジア地域研究において進取性の感じられる知見(データ、方法、理論のいずれか)を十分な説得力をもって表現する論文。裏付けや議論にやや弱い側面があることは認められる。新進研究者があまり形式にとらわれずに新鮮なアイデアを表現する場であるとともに、経験を積んだ研究者が新たな発想を表現する場。 | 有 |
研究動向 | 総括性 400字詰原稿用紙18枚以内 |
南アジア地域研究に関して、近年大きな発展のあった領域に関するレビューを行う場であるとともに、既存の領域に対して著者が独自に切り開いた研究視角を全体として提示する場でもある。 | 有 |
特集序論 | 特集序論としての適切性 400字詰原稿用紙10枚程度 |
当該特集の趣旨や構成に基づき、序論として適切な内容と分量が求められる。特集を組む意義や個別論文の位置付けが明確であること。 | 有 |
書評論文 | 主題性 400字詰原稿用紙18枚以内 |
ある主題をもとに、近年刊行されたものを中心とする複数の文献への論評を含めつつ、首尾一貫した議論を提示するものや、当該分野に通じた著者が近刊書について、独自の視点から一つの展望を与える論考などが想定される。 | 有 |
リジョインダー
(討論) |
対話性 400字詰原稿用紙18枚以内 |
「南アジア研究」掲載論考に限らず、学会員の研究内容をめぐっての誌上での意見表明やそれに対する応答など。 | 無 |
書評 | 個別的批評 400字詰原稿用紙14枚以内 |
注目すべき新刊書の内容についての簡潔な紹介やコメントから、オリジナルな評価や見解を含むものまでを対象とする。著者独自の議論や参考文献等は必ずしも必要ない。 | 無 |
『南アジア研究』査読規程
(目的)
第1条
日本南アジア学会は、学会誌『南アジア研究』に掲載される「論文」、「研究ノート」、「研究動向」、「特集序論」、「書評論文」等(以下 論文等という)が、本誌の目的に即し、南アジア研究の多面的な発展に資することを目的とし、査読の制度をおく。本制度の運営については、編集委員会が責任を負うものとする。
(査読の定義)
第2条
1. 本誌における査読行為とは、南アジア研究、ないしその関連領域において、何らかの学術的価値を有すると判断できる投稿を評価し、投稿者と対等な姿勢で建設的助言を行うことを指す。
2. 査読とは、前項で定義された査読行為を中心とする、編集委員会・査読者・投稿者による協働作業を指す。
(査読者の選定)
第3条
1. 編集委員会は、投稿された論文等1編につき原則として2名の査読者を選定し、査読を依頼する。
2. 査読者の選定については、利益相反に配慮し、1) 親族関係、2) 師弟関係、3) 現在、同一の講座や研究室や専攻に所属する同僚、4) 現時点での緊密な研究協力関係にある者を含まないこととする。
(査読者の匿名性)
第4条
査読者名は、匿名とする。
(査読過程)
第5条
1. 原稿を査読の対象とすることの可否は、編集委員会が判断する。
2. 査読者は、査読対象論文等について、第6条の掲載基準に即して、編集委員会に対して査読意見を述べ、 必要に応じて、投稿者に原稿改善のための建設的助言を行う。
3. 編集委員会は、査読意見を慎重に検討した上で掲載の可否を判断し、査読結果を作成し、投稿者に通知する。
(掲載基準)
第6条 本誌の掲載基準を以下の通り定める。
1. 『南アジア研究』編集委員会は、本誌の目的に則り、本誌を学会内外の対話の場として捉え、南アジア研究、ないしその関連領域の多面的な発展に資すると思われる内容の投稿を掲載する。
2.掲載の可否は、独創性、新規性、理論的アイディア、資料的意義等から判断されるが、それらの完璧 な達成度を求めるのではなく、投稿に含まれる発見、資料、考察、分析等の学術的価値が学会員に共有される意義を主に考慮して判断する。
3.掲載原稿に対する批判は、掲載後になされるべきものであり、批判を招く可能性があっても学会誌という場で共有する価値があると思われる投稿であれば掲載する。
4.掲載原稿は、原稿の分量、参照文献表記の方法等について投稿規定ならびに執筆要領を遵守し、字句や表現等が適切なものでなければならない。
(原稿掲載の決定)
第7条
1. 編集委員会は、査読者による査読意見を参考にしながら、第6条に示された掲載基準に則して、原稿掲載を決定する。
2. 原稿掲載の決定は、編集委員の過半数の賛成によって行う。
(規程の改正)
第8条 本規程の改正は、日本南アジア学会理事会において、出席者の過半数の賛成をもって承認されたときに成立し、可否同数のときは議長の決するところによる。
附 則 この規程は 2021年10月1日より施行する。
『南アジア研究』転載許可の手続き
「南アジア研究」所収の論文等を、著者自身が編者もしくは著者である著作物へ転載を希望する場合など、下記の許可申請書に記載の上、編集委員会 (jasas.wabun [ at ] gmail.com) までお申し込みください([ at ] には “@” を代入して下さい)。さらに許可書の原本が必要な方は、返信用封筒を同封の上、郵送してください。
なお、本誌に掲載された論文(日本語)を英語に翻訳する際は、転載先が翻訳による2次出版物であることを認める場合のみとなります。申請者の責任で、先に転載先の許可を得るようにお願いします。
■ 転載許可 (Permission for Reproduction) 申請書
1)日本語論文の転載許可書 ⇒ 1) 掲載許可申請_jp
「南アジア研究」掲載の日本語論文を、例えば著書(日本語)に転載する場合など。
2)Permission for Reproduction ⇒ 2) permission_en
旧南アジア研究やInternational South Asian Studies掲載の英語論文を、著書(外国語)に掲載する場合。
3)Permission for Translated Publication in English ⇒ 3) translated permission_en
「南アジア研究」掲載の日本語論文を外国語に翻訳し、別の国際雑誌等に投稿する場合。
4)日本語翻訳、転載許可 ⇒ 4) 翻訳転載許可申請_jp
International South Asian Studies および旧「南アジア研究」に掲載の英語論文を日本語翻訳の上、著作等(日本語)に転載許可をもとめるもの。